
写真:Koda6029, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
伊豆ヶ岳の日帰り登山ガイド|正丸駅から歩ける奥武蔵の人気コース・服装・注意点を解説
伊豆ヶ岳(851m)の日帰り登山ガイド。埼玉県の公式情報をもとに、男坂は「非常に危ないルート」、女坂は土砂崩れで閉道という現状、正丸駅〜吾野駅の縦走コース、正丸駅前の駐車場、注意点を整理しました。
目次
この記事は、2026年10月時点の埼玉県の公式ページ「伊豆ヶ岳を越えるみち」(2026年9月4日掲載)の情報をもとにしています。登山道の状況は変わるため、出発前に埼玉県と飯能市の最新情報を確認してください。
はじめに
伊豆ヶ岳は、埼玉県飯能市にある標高851mの山です。埼玉県は「奥武蔵を代表する山」と紹介しています。西武秩父線の正丸駅が起点になり、電車で行ける日帰り登山先として知られています。
結論(2026年10月11日時点)
- 男坂(鎖場)は、県が「滑落・落石の危険がある非常に危ないルート」としています。関東ふれあいの道のルートではありません。
- 女坂は、土砂崩れのため閉道しています。現在は、男坂と女坂の中間にある道がルートです。
- 県の「伊豆ヶ岳を越えるみち」(吾野駅〜正丸駅)は14.5km、所要4時間30分の目安で、健脚向きです。
- 正丸峠付近は土砂崩れ・倒木のおそれがあります。冬は凍結があり、アイゼンなどの冬用装備が必要です。

男坂・女坂の現状
伊豆ヶ岳山頂の北側には、男坂と女坂があります(埼玉県)。
- 男坂(鎖場):関東ふれあいの道のルートではありません。滑落・落石の危険がある非常に危ないルートです。
- 女坂:土砂崩れのため閉道しています。
- 現在のルート:男坂と女坂の中間にある道です。
案内に従って、県が示す中間の道を使ってください。現地の標識や、最新の山行記録も確認してください。
縦走コース:吾野駅〜子の権現〜伊豆ヶ岳〜正丸駅
埼玉県の関東ふれあいの道「伊豆ヶ岳を越えるみち」は、次の順に進みます。
吾野駅 → 東郷公園 → 浅見茶屋 → 子の権現 → 天目指峠 → 高畑山 → 古御岳 → 伊豆ヶ岳 → 小高山 → 正丸峠 → 正丸駅

- 距離:14.5km
- 所要時間の目安:4時間30分(健脚向き)。平地1kmを15分、山地1kmを約20〜30分で計算した値です(県)
- 県の注意:アップダウンが多く、難易度も高いコースです。山歩きに不慣れな人は、1.5〜2時間ほど多めに見てください。特に天目指峠から正丸峠までは、林道などと接することがなく、山道だけを歩きます
- 子の権現は、足腰の守り神として有名です。トイレがあります(県)。東郷公園にもトイレがあります
- 伊豆ヶ岳は踏破チェックポイントです。山頂からは、有間・秩父・奥武蔵の山々や関東平野が見えます(県)
- 伊豆ヶ岳はチャートという硬い岩でできた山で、ゴツゴツした地形をつくっています。山名の由来には諸説あります(県)
縦走する場合は、起点と終点の駅が異なるため、帰りの電車の時刻を先に確認してください。西武線の時刻は、西武鉄道のページで確認できます。
五輪山から正丸駅へ下る近道に注意
県は、伊豆ヶ岳の北にある五輪山から下山して正丸駅へ向かうルートは、関東ふれあいの道ではないと案内しています。近道として選んで、道に迷う登山者がいるとのことです。
正丸駅からの往復について
正丸駅から山頂までの往復について、県の案内ページには、往復の所要時間は載っていません。参考までに、ニッポン旅マガジンは、正丸駅から正丸峠・小高山を経て伊豆ヶ岳まで、徒歩2時間15分と紹介しています。体力や状況で変わるため、余裕を持った計画にしてください。
伊豆ヶ岳の山名と地質
伊豆ヶ岳は「伊豆ヶ嶽」とも書き、埼玉県は「奥武蔵を代表する山」と紹介しています。山名の由来には諸説あり、県は次のような説を挙げています。
- 山頂から遠く伊豆まで見えるという説
- 柚子の木が多くあったからという説
- 突き出た峰のような山容から、アイヌ語の「イズ」にちなむという説
伊豆ヶ岳はチャートでできた山です。県の説明では、チャートは生物の死がいがたくさん積もって岩石に変わったものといわれ、秩父古生層の中でも特に硬いため、浸食に強く、ゴツゴツした地形をつくります。県内では両神山、城峯山、武甲山の南側の浦山渓谷など、高い山や険しい地形をつくる場所にチャートが多く分布しているとのことです。
関東ふれあいの道「伊豆ヶ岳を越えるみち」の特徴
埼玉県の案内では、このコースは西武鉄道の吾野駅から伊豆ヶ岳を越えて正丸駅に至る健脚向きのコースです。沿線には、足腰の守り神として有名な子の権現や、西川材で名高い杉・檜の植林地帯が続きます。沢沿いの道もあり、せせらぎを聞きながら歩ける区間があります。
このコースは、ほかの2つのコースと重なっています。吾野駅から子の権現を過ぎたあたりまでは「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」と、正丸峠から正丸駅までは「峠の歴史をしのぶみち」と共通です。
県は、天目指峠から正丸峠までは林道などと接することがなく、山道だけを歩くと案内しています。時間配分を考えて歩いてください。
子ノ権現(天龍寺)
縦走の途中で立ち寄る子ノ権現は、正式には天龍寺といい、飯能市南にある天台宗の寺です。飯能市の観光情報では、火災と腰から下の病気に霊験があるとして信仰され、拝殿には鉄わらじや子どもの草履などが奉納されています。境内には重さ2トンの鉄のわらじがあり、足腰を守る信仰のシンボルです。昭和13年に県指定天然記念物となった二本杉もあります。
- 拝観時間:9:00〜17:00(冬期は16:00まで)
- 電話:042-978-0050
- 駐車場:あり
- 行事:4月10日「子の祭り」、5月8日「花まつり」(飯能市観光協会)
旧正丸峠
正丸峠から約1.3km北には旧正丸峠があり、川越山(カンゼ山)北側の鞍部にあたります。かつては江戸と秩父を結ぶ道として栄えました。旧正丸峠は「峠の歴史をしのぶみち」のルート上にあり、今も昔ながらの峠道を歩けると県が紹介しています。
服装・持ち物
県の案内では、冬は登山道が凍結することがあり、アイゼンなどの冬用装備が必要です。
アクセス
電車
起点の正丸駅、終点の吾野駅は、どちらも西武鉄道の駅です。時刻と運賃は、西武鉄道のページで確認してください。
車
正丸駅の右側にある「西武スマイルパーク正丸駅前」が、登山者に使われています。登山口Pの駐車場ガイドによると、10台、24時間最大500円(前払い)です(2026年8月30日更新)。これは公式の情報ではないため、現地の表示を確認してください。縦走で吾野駅へ下りる場合は、車を回収できません。
初心者が気をつけたいポイント
- 男坂には入らない:県は、非常に危ないルートとしています。
- 道迷い:五輪山から正丸駅へ下る道は、ふれあいの道ではありません。
- 正丸峠付近:土砂崩れや倒木のおそれがあります。
- 冬の凍結:アイゼンなどの冬用装備を使ってください。
- 縦走は時間に余裕を:山歩きに不慣れな人は、所要時間の目安に1.5〜2時間を足してください。
登山届の出し方(埼玉県)
埼玉県警察は、登山届を、山岳遭難が起きたときの捜索・救助の手掛かりとして活用するものと説明しています。提出していなかったため捜索範囲を絞れず、今も行方不明のままの方がいるとして、提出を呼びかけています。
- 電子申請:パソコンやスマートフォンから提出できます。移動中の電車やバスの中からも出せる「携帯版登山届」もあります。
- 登山アプリ:「Compass」や「YAMAP」の登山届も、埼玉県警察のページから案内されています。
- 登山ポスト:飯能市の案内では、正丸駅、西吾野駅、吾野駅、東吾野駅に登山ポストがあります。
- 手書きの場合:山を管轄する警察署や交番、駐在所、または登山ポストへ提出します。家族や職場にも写しを渡しておきましょう。
縦走で正丸駅と吾野駅の両方を使う場合は、出発する駅のポストで提出するのが手軽です。下山したら、提出先への下山報告も忘れないでください。
問い合わせ先
- 埼玉県 環境部 西部環境管理事務所 地域環境担当:049-244-1250(関東ふれあいの道について)
- 飯能市 観光・エコツーリズム課:042-973-2124
- 子ノ権現(天龍寺):042-978-0050
まとめ
伊豆ヶ岳は、電車で行ける奥武蔵の代表的な山です。男坂は非常に危なく、女坂は閉道しているため、現在は中間の道を歩きます。出発前に、埼玉県と飯能市の情報で、通行状況を確認してください。
参考リンク
- 埼玉県「コース番号3 伊豆ヶ岳を越えるみち」(2026年9月4日掲載)
- ニッポン旅マガジン「伊豆ヶ岳・正丸峠ハイキングコース」
- 登山口P「伊豆ヶ岳登山口 正丸駅駐車場」(駐車場の参考)
- 西武鉄道 時刻表・運賃案内
- 飯能市観光情報
- 飯能市観光情報サイト「子ノ権現(天龍寺)」
- 飯能市観光協会「歩く」
- 埼玉県警察「登山届の提出」
- 飯能市「安全な登山のために登山届を提出しましょう」
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最終更新: 2026年10月24日 07:30
執筆・確認
山日記編集部
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