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剣山 登山レポート|見ノ越からリフトを使わず西島駅・大剣神社を経て標高1,955mの山頂と刀掛ノ松を周回した日帰り記録

標高1,955mの剣山山頂テラスと標柱(2026年8月31日 筆者撮影)

·⛰ 剣山 (1,955m)·徳島県·難易度: 初級·⏱ 約3時間5分

剣山 登山レポート|見ノ越からリフトを使わず西島駅・大剣神社を経て標高1,955mの山頂と刀掛ノ松を周回した日帰り記録

2026年8月31日に徳島県の日本百名山・剣山(標高1,955m)へレンタカーで向かい、見ノ越登山口から日帰りで歩いた登山レポートです。見ノ越〜西島駅間も登山リフトを使わず往復とも徒歩(登り49分・下り27分)で歩き、往路は大剣神社・御塔石を経由する大剣道コース、復路は刀掛ノ松を経由する尾根道コースで周回した距離5.4km・行動時間3時間05分の実測記録と、四国山地の狭い山道(酷道)をレンタカーで走る際の注意点をまとめました。"

目次

  1. 山行データとコースタイム実測記録(全区間徒歩・リフト不使用)
  2. 当日のタイムテーブル(実測GPSログ)
  3. 剣山の登山ルート構成と、リフトを使わず歩いて周回した理由
  4. 1. 下部区間(見ノ越〜西島駅):今回はリフトを使わず往復とも徒歩を選択
  5. 2. 上部区間(西島駅〜山頂):大剣道コース(登り)× 尾根道コース(下り)の周回
  6. 実録レポート①:見ノ越登山口から劔神社を経て、徒歩でリフト西島駅へ(10:04〜11:03)
  7. 実録レポート②:大剣道コースで大剣神社と巨岩「御塔石」へ(11:03〜11:51)
  8. 実録レポート③:標高1,955mの剣山山頂(平家の馬場)と次郎笈を望む大展望(11:51〜12:13)
  9. 実録レポート④:下山は刀掛ノ松経由の尾根道コースから、帰りも徒歩で見ノ越へ(12:13〜13:10)
  10. 【実体験の注意点】レンタカーで走る四国山地の狭い山道(酷道)と、石鎚スカイライン入口での車中泊
  11. 1. 見ノ越へのアプローチや四国の山道は「狭い・荒れた区間(酷道)」が多いので運転に要注意!
  12. 2. 翌日の石鎚山(土小屋)へ向かう場合、石鎚スカイラインは「夜間通行止め」!入口駐車場で車中泊した記録
  13. 剣山(見ノ越登山口)のアクセス・駐車場・リフト・設備情報まとめ

2026年8月31日(月)、四国遠征の1座目として、徳島県三好市・美馬市・那賀町の境にそびえる日本百名山・剣山(つるぎさん・標高1,955m)を見ノ越(みのこし)登山口から日帰りで歩いてきました。今回の四国遠征はレンタカーを借りて回り、1日目に徳島県の剣山、翌日の2026年9月1日に愛媛県の石鎚山(弥山・天狗岳)へ登る1泊2日の山行計画です。

剣山は石鎚山(標高1,982m)に次ぐ四国第2位・西日本第2位の高峰でありながら、標高約1,400mの見ノ越まで車で上がることができ、山頂一帯には「平家の馬場」と呼ばれるなだらかな笹原と木道が広がっています。見ノ越から標高約1,700mの西島駅までは「剣山観光登山リフト(片道約15分)」も運行されていますが、今回の山行では登山リフトを一切使わず、見ノ越〜西島駅間も往路(登り49分)・復路(下り27分)ともに自分の足で登山道を歩きました。さらに西島駅から山頂までの上部区間は、登りに大剣神社(おおつるぎじんじゃ)と巨岩「御塔石(おたていし)」を経由する「大剣道コース」をとり、下りは刀掛ノ松(かたなかけのまつ)を経由する「尾根道コース」で下る周回ルートを組んでいます。

この記事では、当日のヤマレコGPS実測ログ(行動時間3時間05分・歩行距離5.4km・累積標高差562m)と現地で撮影した写真をもとに、リフトを使わず下から歩いた見ノ越〜西島駅間の様子や、西島駅から分岐する3コースの比較、さらに「レンタカーで四国山地の山道(国道438号・439号など)を走った際に痛感した狭い悪路(酷道)の注意点」や「下山後に翌日の石鎚山へ向かった際の石鎚スカイライン夜間閉鎖と入口駐車場での車中泊体験」まで詳しく振り返ります。

剣山山頂(標高1,955m)の木道テラスと剣山国定公園標高1,955mの標柱、奥の次郎笈方面を示す道標
標高1,955mの剣山山頂テラス。「剣山国定公園 標高1,955m」の標柱の奥には次郎笈(じろうぎゅう)へ続く稜線案内板が立つ(2026年8月31日 11:55 筆者撮影)

山行データとコースタイム実測記録(全区間徒歩・リフト不使用)

まずは、2026年8月31日の山行データと、ヤマレコGPSログ(255ポイント)に基づく地点別の通過時刻・標高・累計距離の一覧です。

項目 内容
山行日 2026年8月31日(月)日帰り
山域・山名 剣山(標高1,955m/徳島県・剣山国定公園・日本百名山)
アクセス手段 レンタカー利用(見ノ越駐車場発着 ※狭い山道・酷道区間に要注意)
登山口・形態 見ノ越登山口(標高約1,400m)発着・登山リフト不使用(往復とも徒歩)+上部周回コース
ルート概要 見ノ越 → 劔神社 →(表参道・徒歩49分)→ リフト西島駅 → 大剣神社・御塔石(大剣道コース) → 剣山頂上ヒュッテ → 剣山山頂(1,955m) → 頂上ヒュッテ → 刀掛ノ松(尾根道コース) → リフト西島駅 →(表参道・徒歩27分)→ 劔神社 → 見ノ越
行動時間 合計 3時間05分(歩行時間 2時間34分 / 休憩時間 31分)
歩行距離・標高差 総距離 5.4km / 累積標高差:登り 562m・下り 563m
記録データ ヤマレコ山行記録(did=10199641)

当日のタイムテーブル(実測GPSログ)

地点名 到着〜出発時刻 標高(GPS) 累計距離 区間メモ(実測ルート詳細)
見ノ越駐車場付近(スタート) 10:04 発 1,399m 0.00km 国道438号・439号合流地点の見ノ越から歩行開始
見ノ越登山口 10:05〜10:09 1,407m 0.04km 石段を登り劔神社へ向かう
劔神社(簡易宿泊所前) 10:14 通過 1,421m 0.25km リフト乗り場の脇を抜け、樹林帯の表参道登山道へ入る
リフト西島駅 11:03 着/通過 1,702m 1.48km リフトを使わず劔神社から徒歩49分(九十九折りの登山道1.23km)で到達。ここから大剣道コースへ分岐
大剣神社(御塔石) 11:29〜11:36 1,814m 2.14km 巨岩の御神体「御塔石」下で7分間小休止・写真撮影
剣山頂上ヒュッテ 11:50〜11:51 1,921m 2.57km 宝蔵石神社の脇を抜け、木道が敷かれた山頂台地へ
剣山(山頂・標高1,955m) 11:55〜11:56 1,955m 2.87km 一等三角点と木道テラスに到着。展望と標柱を撮影
剣山頂上ヒュッテ(復路休憩) 12:01〜12:13 1,921m 3.16km 下山前にヒュッテ周辺で12分間休憩
刀掛ノ松(尾根道分岐) 12:23 通過 1,803m 3.60km 尾根道コースの階段を下り、10分で刀掛ノ松を通過
リフト西島駅(復路休憩) 12:30〜12:39 1,710m 3.96km 西島駅前の広場で9分間休憩後、帰りもリフトに乗らず徒歩で下山開始
劔神社(簡易宿泊所前) 13:06〜13:07 1,421m 5.22km 西島駅から徒歩27分で表参道を下り劔神社へ帰着
見ノ越駐車場付近(ゴール) 13:10 着 1,396m 5.43km 無事下山完了(総行動時間 3時間05分)
剣山の日帰り周回コース(見ノ越〜西島駅〜大剣神社〜山頂〜刀掛ノ松〜見ノ越)の実測GPS標高断面図と通過時刻
2026年8月31日の実測GPSログに基づく標高断面図。見ノ越(標高約1,400m)から西島駅(約1,700m)までも登山リフトを使わず往復とも徒歩で歩き、山頂(1,955m)まで一定の勾配で着実に高度を上げていることが分かる(作成:山日記)

剣山の登山ルート構成と、リフトを使わず歩いて周回した理由

剣山のメイン登山口である「見ノ越(標高約1,400m)」から山頂(標高1,955m)を目指す場合、ルートは大きく「下部区間(見ノ越〜西島駅:標高差約300m)」と「上部区間(西島駅〜山頂:標高差約250m)」の2段階に分かれます。それぞれの区間の選択肢と、今回実際に歩いたルートを整理したのが下の比較図です。

剣山の見ノ越から西島駅、および西島駅から山頂へ至る3つの登山コース(大剣道コース・尾根道コース・行場コース)の特徴と比較図
剣山(見ノ越〜西島駅〜山頂)の区間構成と上部3コースの特徴比較(作成:山日記)

1. 下部区間(見ノ越〜西島駅):今回はリフトを使わず往復とも徒歩を選択

見ノ越から標高約1,700mの西島駅までは、「剣山観光登山リフト(全長830m・片道約15分)」も架かっていますが、せっかく日本百名山の剣山を訪れたからには自分の足で下から登りたいと思い、今回は往路・復路ともにリフトを使わず表参道の登山道を歩きました。

実際に歩いてみると、見ノ越から西島駅までの登山道は距離約1.3km・標高差約280mで、登り49分(10:14劔神社〜11:03西島駅)、下り27分(12:39西島駅〜13:06劔神社)というちょうど良い運動量です。全区間を徒歩にしても見ノ越〜山頂の往復総距離は5.4km・行動時間3時間05分に収まるため、普段から山を歩いている方であれば、リフトを使わずに下から歩いても十分ゆとりを持って日帰り周回が楽しめます。

2. 上部区間(西島駅〜山頂):大剣道コース(登り)× 尾根道コース(下り)の周回

西島駅(標高約1,700m)に到着すると、そこから山頂方面へは性格の異なる3つのコースが分岐しています。

  • 大剣道(おおつるぎどう)コース(約0.9km・今回の登りで選択:47分):西島駅から稜線の北西斜面を登り、天に向かってそびえる巨岩「御塔石(おたていし)」を御神体とする大剣神社と、名水百選の湧水「剣山御神水(おしきみず)」を経由して頂上ヒュッテへ至るコースです。視界が開けるポイントが多く、四国山地の山並みを眺めながら歩けるため、登りのルートとして最も変化に富んでいます。
  • 尾根道(おねみち)コース(約0.8km・今回の下りで選択:17分):西島駅から丸太階段や木段が続く尾根筋を直登し、安徳天皇が宝刀を掛けたと伝わる「刀掛ノ松(かたなかけのまつ)」を経て頂上ヒュッテへ至る最短コースです。道幅が広く階段が整備されているため、下山時にテンポよく高度を下げるルートとして最適です。
  • 行場(ぎょうば)コース(約1.1km・標準50〜60分):刀掛ノ松から東側の斜面へトラバースし、不動の岩屋・行場・鶴亀の岩やキレンゲショウマの群生地を巡る修験道のコースです。岩場や鎖場、道幅の狭い箇所が含まれます。

このように、「見ノ越〜西島駅間は徒歩で往復し、西島駅から上は登りに大剣道コース、下りに尾根道コースをとる8の字・ラケット型の周回」を組むことで、同じ道をただ往復することなく剣山の信仰・奇岩・大展望を余すところなく味わうことができました。

実録レポート①:見ノ越登山口から劔神社を経て、徒歩でリフト西島駅へ(10:04〜11:03)

当日のスタートは見ノ越駐車場付近を10時04分。ここ見ノ越へ来るまでの山道(国道438号・439号)は、後述するとおり道幅が非常に狭い箇所や路面が荒れた箇所が続くハードな山岳道路でしたが、無事に標高1,400mの見ノ越へ到着すると、8月末とは思えないほど涼しく澄んだ空気が迎えてくれました。

まずは登山口の石段を登り、10時14分に「劔神社(つるぎじんじゃ)」の前を通過します。劔神社はこれから向かう山上の大剣神社や頂上付近の剣山本宮宝蔵石神社とあわせて剣山信仰の拠点となってきた神社で、リフト乗り場の脇を抜けた社殿奥から徒歩の表参道登山道が始まります。

劔神社から西島駅までの徒歩区間(10:14〜11:03)は、ブナやダケカンバ、モミなどの自然林に囲まれた九十九折りの登山道です。ときおり頭上や斜面のすぐ横に登山リフトの支柱とゴンドラが見え、リフトの下を数回くぐり抜けながらジグザグに高度を上げていきます。森の中は直射日光が遮られて涼しく、中盤から後半にかけて白い石灰岩や結晶片岩の露岩が増えてくると、木々の切れ間から四国山地の深い山並みが顔を出し始めます。

劔神社から歩くこと49分、スタートから59分となる11時03分に、標高1,702mのリフト西島駅に到着しました。

実録レポート②:大剣道コースで大剣神社と巨岩「御塔石」へ(11:03〜11:51)

西島駅では休憩をとらず、そのまま広場の奥から分岐する「大剣道コース」へ進みました。西島駅のすぐ先で左手の尾根道コース(刀掛ノ松方面)と右手のトラバース気味の大剣道コースに分かれますが、明確な道標が立っているため迷うことはありません。

大剣道コースに入ると、それまでの樹林帯から一転して斜面が大きく開け、ササ原とダケカンバの疎林越しに四国山地の雄大な稜線が目に飛び込んできます。西島駅から26分ほど登った11時29分、コース中盤のハイライトである大剣神社(標高1,814m)に到着しました。

大剣神社の赤い屋根の社殿と、その背後に天を突くようにそびえ立つ巨大な岩塔・御塔石(おたていし)
大剣神社の社殿と、背後にそびえる御神体の巨岩「御塔石(おたていし)」。「天地一切の悪縁を断つ」「現世最高の良縁を結ぶ」と掲げられた社殿の真後ろに、圧倒的な迫力の岩塔が立つ(2026年8月31日 11:27 筆者撮影)

写真をご覧いただくと分かるとおり、大剣神社の社殿のすぐ背後には、山の斜面から垂直に突き出した巨大な石灰岩・結晶片岩の岩塔「御塔石(おたていし)」がそびえ立っています。古来よりこの御塔石そのものが御神体として祀られており、社殿の正面には「天地一切の悪縁を断つ」「現世最高の良縁を結ぶ」という力強い扁額が掲げられています。実際に社殿の前に立って見上げると、首が痛くなるほどの高さと質量感に圧倒されます。

また、大剣神社のすぐ下の斜面には、環境省の「名水百選」にも選定されている湧水「剣山御神水(おしきみず)」へと下る小道があり、標高1,800m近い高所でありながら冷たく澄んだ水が湧き出ています。大剣神社前で7分ほど足を止め、社殿への参拝と周囲の展望撮影を行いました。

大剣神社付近の登山道から見渡す、緑深い四国山地の幾重にも重なる山並みと白い夏雲
大剣神社付近から見渡す四国山地の山並み。深いV字谷と標高1,500〜1,800m級の稜線が幾重にも連なる四国ならではの山岳風景が広がる(2026年8月31日 11:34 筆者撮影)

大剣神社から振り返ると、緑の濃い四国山地の山並みが幾重にも重なり、その上に白い夏雲が浮かぶ爽快な景色が広がっていました。

11時36分に大剣神社を出発し、ジグザグの登山道をさらに14分ほど登ると、赤い屋根の剣山頂上ヒュッテと、その隣に鎮座する剣山本宮宝蔵石神社(ほうぞうせきじんじゃ)の前に出ます(11時50分通過、標高1,921m)。宝蔵石神社の裏手には、安徳天皇の剣を納めたと伝わる巨大な「宝蔵石」が祀られており、ここから先は植生保護のための木道が整備された山頂エリアに入ります。

実録レポート③:標高1,955mの剣山山頂(平家の馬場)と次郎笈を望む大展望(11:51〜12:13)

頂上ヒュッテの脇から木道の階段を登り詰めると、視界が一気に360度へと解き放たれ、「平家の馬場」と呼ばれる一面のミヤマクマザサの草原に出ます。「剣山」という鋭い山名からは険しい岩峰を連想しがちですが、実際の山頂一帯は驚くほどなだらかで優美なドーム状の隆起準平原になっており、ササ原の真ん中を立派な木道がどこまでも伸びています。

木道を西へ歩いていくと、11時55分、スタートの見ノ越から全区間徒歩で1時間51分(歩行距離2.87km)で剣山山頂(標高1,955m・一等三角点)の展望テラスに到着しました。

剣山のなだらかな笹原の山頂稜線と、南西の次郎笈(じろうぎゅう)側から見た剣山の全景
ミヤマクマザサに覆われた剣山の優美な山頂稜線(平家の馬場)。南西に連なる次郎笈(標高1,930m)との間には、四国屈指の天空の縦走路が伸びている(画像出典:Wikimedia Commons / As6673・Public Domain)

山頂の木道テラスには「剣山国定公園 標高1,955m」の白い標柱が立ち、そのすぐ奥には南西へ続く「次郎笈(じろうぎゅう・標高1,930m)」方面の道標が設置されています。今回はこの日のうちにレンタカーで徳島県から愛媛県の石鎚山方面へ長距離移動する必要があったため、剣山山頂で折り返す計画としました。

山頂で展望を楽しんだあと、12時01分に剣山頂上ヒュッテまで戻り、12時13分まで12分間ほど休憩をとって水分と行動食を補給しました。

実録レポート④:下山は刀掛ノ松経由の尾根道コースから、帰りも徒歩で見ノ越へ(12:13〜13:10)

12時13分、頂上ヒュッテから下山を開始します。帰路は往路の大剣道コースではなく、宝蔵石神社の前から南西側の尾根筋をまっすぐ下る「尾根道コース」を選択しました。

尾根道コースは丸太階段がよく整備された一直線に近い下り坂で、テンポよく高度を下げていくことができます。ヒュッテを出発してわずか10分後の12時23分、尾根道コースと行場コースの分岐点である「刀掛ノ松(かたなかけのまつ)」(標高1,803m)を通過しました。

尾根道コースの中間地点にある刀掛の松の標柱と松の古木、背後に広がる四国山地の稜線
尾根道コースと行場コースの分岐点「刀掛の松(標高約1,803m)」。壇ノ浦の戦いののち、安徳天皇一行がこの地で休息し松の枝に宝刀を掛けたという平家落人伝説が残る(画像出典:Wikimedia Commons / Araiyasushige・CC0 Public Domain)

刀掛ノ松からさらに階段を7分ほど下ると、12時30分にリフト西島駅へ戻ってきました。頂上ヒュッテから西島駅までの下り所要時間はわずか17分でした。

西島駅前のベンチで12時39分まで9分間休憩したのち、帰りもリフトには乗らず、西島駅〜見ノ越間の表参道登山道を徒歩で下ります。登りで49分かかったこの区間も、下りは樹林帯の涼しい日陰の中をリズムよく下り、27分後の13時06分に劔神社前へ帰着。13時10分に見ノ越のスタート地点へ無事ゴールしました。往復ともリフトを使わずにすべて自分の足で歩いても、総行動時間は3時間05分(歩行2時間34分)と非常に歩きごたえのある充実した山行になりました。

【実体験の注意点】レンタカーで走る四国山地の狭い山道(酷道)と、石鎚スカイライン入口での車中泊

今回の四国遠征(剣山〜石鎚山)をレンタカーで実際に走ってみて、これからマイカーやレンタカーで向かう方にぜひ伝えておきたい注意点が2つあります。

1. 見ノ越へのアプローチや四国の山道は「狭い・荒れた区間(酷道)」が多いので運転に要注意!

剣山の見ノ越登山口へ通じる国道438号・国道439号(いわゆる「ヨサク」として知られる酷道区間を含む)や、四国山地の山間部を繋ぐ道路は、地図上では国道・県道として描かれていても、実際に走ると車1台がやっと通れるほど道幅が極端に狭い区間や、舗装が荒れてガタガタしたひどい道、見通しの悪いブラインドカーブが連続する箇所が随所にあります。

特に遠征でレンタカーを借りて走る場合、普段乗り慣れていない車幅感覚のまま狭い山道に入ると、対向車とのすれ違い(離合)や路肩の脱輪、落石・枝の散乱にかなり神経を使います。ナビが示す最短ルートを鵜呑みにせず、できるだけ道幅の広い主要ルートを選ぶとともに、山道に入ってからはスピードを十分に落とし、時間に余裕を持って明るい時間帯に走行することを強くおすすめします。

2. 翌日の石鎚山(土小屋)へ向かう場合、石鎚スカイラインは「夜間通行止め」!入口駐車場で車中泊した記録

13時10分に剣山を下山したあと、翌朝(9月1日)の石鎚山(土小屋コース)登山に向けてレンタカーで徳島県から愛媛県久万高原町方面へと移動しました。当初は「その日のうちに登山口の土小屋(標高1,498m)まで上がって車中泊しよう」と考えていたのですが、現地へ向かうと県道12号(石鎚スカイライン)は夜間閉鎖(夜間通行止めゲート閉鎖)となっており、夜は土小屋まで上がることができませんでした(7月〜8月は20:00〜翌6:00、9月〜11月は18:00〜翌7:00が夜間通行止め)。

そのため、その夜は石鎚スカイライン入口(関門ゲート手前・面河渓側)にある大きめの無料駐車場(公衆トイレあり)で車中泊し、翌朝ゲートが開くのを待ってから石鎚スカイラインを登って土小屋へアクセスしました。剣山と石鎚山を連日で登り、前夜に土小屋方面へ移動して車中泊しようと計画している方は、「石鎚スカイラインは夜間にゲートが閉まるため、夕方遅くや夜に着くと土小屋までは上がれない(入口ゲート手前のトイレ付き駐車場で車中泊になる)」という点をあらかじめ計算に入れておくと安心です。

剣山(見ノ越登山口)のアクセス・駐車場・リフト・設備情報まとめ

項目 詳細データ・注意点
登山口名称・所在地 見ノ越(みのこし)登山口(徳島県三好市東祖谷見ノ越/標高約1,400m〜1,420m)
レンタカー・マイカーアクセスと道路状況の注意 ・徳島道「美馬IC」から国道438号経由で約65〜75分、または「井川池田IC」から国道32号・県道32号・国道439号経由で約90〜100分
・【要注意】山間部は道幅が非常に狭くすれ違い困難な箇所や荒れた悪路が多いため、レンタカー等での走行時は対向車・落石・スピードに十分注意すること
駐車場 見ノ越周辺に無料駐車場あり(第1・第2駐車場ほか計約200台、24時間利用可)
剣山観光登山リフト(※今回は不使用・徒歩で往復) ・運行区間:見ノ越駅〜西島駅(片道約15分/徒歩なら登り約45〜50分・下り約25〜30分)
・営業期間:例年4月中旬〜11月30日(大人 往復1,900円/片道1,050円)
トイレ・山小屋 見ノ越駐車場(公衆トイレ)、リフト西島駅、剣山頂上ヒュッテ脇(チップ制トイレ)

翌日に石鎚スカイライン入口から土小屋へ上がり、前日の雨で濡れた二の鎖・三の鎖を整備された迂回路で通過して、スリル満点のナイフリッジを渡り西日本最高峰・天狗岳(1,982m)に立った記録は、続く石鎚山(天狗岳)登山レポートで詳しく紹介しています。

執筆・確認

山日記編集部

実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。

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