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塩見岳 登山ガイド|鳥倉(三伏峠)往復コースと北岳〜塩見岳・蝙蝠岳縦走、三伏峠小屋・塩見小屋情報【2026年】

Alpsdake, Wikimedia Commons(Public domain)/烏帽子岳から望む塩見岳

·⛰ 塩見岳 (3,052m)·長野県・静岡県·難易度: 上級·⏱ 約16時間18分〜25時間30分(1泊2日〜3泊4日)

塩見岳 登山ガイド|鳥倉(三伏峠)往復コースと北岳〜塩見岳・蝙蝠岳縦走、三伏峠小屋・塩見小屋情報【2026年】

南アルプス中央部にそびえる日本百名山・塩見岳(東峰3,052m・西峰3,047m)の登山ガイド。長野県・静岡県の山岳グレーディングに基づく鳥倉(三伏峠)往復コース、北岳〜間ノ岳〜塩見岳縦走コース、天狗岩の岩場、三伏峠小屋の予約・水場・アクセス情報を整理します。

目次

  1. 塩見岳の概要
  2. ルート解説(長野県・静岡県山のグレーディング)
  3. 1. 鳥倉(越路ゲート・三伏峠経由)往復コース
  4. 2. 北岳・間ノ岳 〜 塩見岳(仙塩尾根)縦走コース
  5. 3. 二軒小屋 〜 蝙蝠岳 〜 塩見岳 往復コース(静岡県側)
  6. アクセスと駐車場情報(三伏峠小屋公式)
  7. 山小屋・テント場・水場情報
  8. 1. 三伏峠小屋(標高2,580m・三伏峠)
  9. 2. 塩見小屋(塩見岳西峰直下北西側)
  10. 見どころ
  11. 1. 日本で最も標高の高い峠「三伏峠」のお花畑と烏帽子岳
  12. 2. 塩見岳(西峰・東峰)山頂からの南アルプス大パノラマ
  13. 注意点と安全登山のポイント
  14. 1. 核心部「天狗岩」の岩場と落石への警戒
  15. 2. 南アルプス登山者協力金と登山計画書の提出
  16. 参考リンク

塩見岳の概要

塩見岳(しおみだけ・標高3,052m)は、長野県下伊那郡大鹿村と静岡県静岡市葵区の県境に位置する南アルプス(赤石山脈)ほぼ中央の3,000m峰で、「日本百名山」に選定されています。山頂部はドーム状の独特の山容(兜型のピーク)をなしており、**西峰(標高3,047m)と最高点の東峰(標高3,052m)**の双耳峰で構成されています。

最も一般的な登山ルートは、長野県大鹿村側の鳥倉林道(越路ゲート・鳥倉登山口)から、日本で最も標高の高い峠とされる**三伏峠(さんぷくとうげ・標高2,580m)**へ登り、三伏山・本谷山・塩見小屋・天狗岩を経て山頂を往復するコースです。山岳グレーディングでは鳥倉往復コースで体力度7・技術的難易度D(1〜2泊以上が適当)に区分されており、さらに北側の北岳・間ノ岳や南側の荒川三山(悪沢岳)・赤石岳、東側の蝙蝠岳(二軒小屋)へと続く長大な南アルプス主稜線縦走の要衝でもあります。

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ルート解説(長野県・静岡県山のグレーディング)

長野県「長野県山のグレーディング(2026年版)」および「日本百名山における登山ルート・グレーディング一覧表」(長野県・静岡県)に掲載されている塩見岳の主要ルートの数値は以下の通りです。

ルート名 体力度 技術的難易度 合計コースタイム ルート長 累積登り / 下り
塩見岳(鳥倉)往復 7 D 16.3時間(約16時間18分) 25.7km 2,510m / 2,510m
蝙蝠岳・塩見岳(二軒小屋)往復 8 E 20.8時間(約20時間48分) 28.4km 2,820m / 2,820m
【縦】北岳→塩見岳(広河原・鳥倉) 9 D 23.3時間(約23時間18分) 31.8km 3,210m / 3,320m
【縦】塩見岳→北岳(鳥倉・広河原) 9 D 23.3時間(約23時間18分) 31.8km 3,320m / 3,210m
【縦】塩見岳→間ノ岳→農鳥岳(鳥倉・奈良田温泉) 10 D 25.5時間(25時間30分) 39.1km 3,590m / 4,430m

※体力度7は「1〜2泊以上が適当」、体力度8〜10は「2〜3泊以上が適当」な行程です。技術的難易度Dは「厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、または長大な雪渓が連続し、高度な登下降技術が必要」、難易度Eは「緊張を強いられる厳しい岩稜や不安定なガレ場、ハシゴ・くさり場、藪漕ぎを必要とする箇所等が連続し、高度な登下降技術が必要」なランクです。


1. 鳥倉(越路ゲート・三伏峠経由)往復コース

大鹿村の鳥倉林道・越路ゲート(標高1,630m)から舗装された林道を約50分歩いて鳥倉登山口へ至り(夏山バス運行時は鳥倉登山口まで乗車可能)、そこから樹林帯を約3時間登って三伏峠小屋(標高2,580m)へ上がるメインルートです。

三伏峠小屋公式の登山案内によると、三伏峠小屋から塩見岳へは、まず三伏山へ登り、樹林帯へ一度下ってから本谷山(ほんたにやま)へ登り返します。さらに尾根道を歩いて権右衛門山を抜け、沢の源頭を通ってハイマツ帯の尾根に出ると塩見小屋に到着します。塩見小屋から先はガレ場となり、最大の難所である**「天狗岩」**の岩場を右巻きに慎重に登り切ると塩見岳西峰(標高3,047m)、そのすぐ先に最高点の塩見岳東峰(標高3,052m)へ到達します。三伏峠小屋または塩見小屋で1泊〜2泊する行程が基本です。

コースデータ(長野県山のグレーディング 2026年版)

  • 体力度 / 技術的難易度: 体力度 7 / 難易度 D
  • 合計コースタイム: 16.3時間(約16時間18分)
  • ルート長: 25.7km
  • 累積標高差: 登り 2,510m / 下り 2,510m
  • 主な経由地: 越路ゲート(標高1,630m) ⇄ 鳥倉登山口 ⇄ 三伏峠小屋(標高2,580m) ⇄ 三伏山 ⇄ 本谷山 ⇄ 権右衛門山 ⇄ 塩見小屋 ⇄ 天狗岩 ⇄ 塩見岳西峰(3,047m)・東峰(3,052m)

2. 北岳・間ノ岳 〜 塩見岳(仙塩尾根)縦走コース

白根三山(北岳・間ノ岳・農鳥岳)と塩見岳を繋ぐ「仙塩尾根(せんえんおね)」の縦走ルートです。山梨県側の広河原(標高1,530m)または奈良田(標高840m)と長野県側の鳥倉(越路ゲート・標高1,630m)を結び、北岳山荘・熊の平小屋・塩見小屋・三伏峠小屋などを繋いで2泊3日〜3泊4日以上で歩かれます。標高3,000m前後の稜線と樹林帯の鞍部を繰り返す体力度9〜10・難易度Dの本格的な長期縦走コースです。


3. 二軒小屋 〜 蝙蝠岳 〜 塩見岳 往復コース(静岡県側)

静岡県側の大井川源流・二軒小屋ロッジ(標高1,400m)から蝙蝠尾根(こうもりおね)を登り、徳右衛門岳・蝙蝠岳(標高2,865m)・北俣岳を経て塩見岳東峰へ至るルートです(体力度8・難易度E、20.8時間・28.4km)。※静岡県側の東俣林道・二軒小屋周辺のアクセス制限や営業状況については、事前に静岡市・静岡県等の公式情報を必ず確認してください。


アクセスと駐車場情報(三伏峠小屋公式)

三伏峠小屋公式サイトの案内による長野県大鹿村側(鳥倉登山口)へのアクセスは以下の通りです。

  • マイカー・越路ゲート無料駐車場: 大鹿村役場から国道152号を約3km南下した三叉路(赤嶺館旅館と鳥倉方面の看板が目印)を左折し、林道を約40分進むと越路ゲートに到着します。越路ゲートには無料駐車場が整備されており、ゲートから鳥倉登山口までは舗装路を徒歩約50分です(林道は道幅が狭いため走行に注意が必要です)。
  • 登山バス(伊那バス「南アルプス登山バス 鳥倉線」): 例年7月中旬〜8月下旬頃の夏山シーズンに、JR飯田線・伊那大島駅や中央道松川バス停方面から鳥倉登山口まで登山バスが運行されます(運行期間外はタクシーまたはマイカー・麓の宿泊施設の送迎プランを利用します)。

山小屋・テント場・水場情報

1. 三伏峠小屋(標高2,580m・三伏峠)

鳥倉登山口から約3時間、塩見岳方面と烏帽子岳・小河内岳(荒川三山)方面の分岐となる三伏峠に建つ山小屋です。三伏峠小屋公式サイトによると、予約・水場等のルールは以下の通りです。

  • 宿泊予約: 宿泊日の21日前よりインターネット予約制(クレジットカード決済必須、デビットカード型の決済は不可)。
  • テント場: テント泊は予約不要。
  • 水場: 三伏峠小屋から水場まで往復約30分(山小屋の給水作業を行った直後の約2時間半は水が出ないタイミングがあるため、利用前に三伏峠小屋受付で確認が必要です。小屋で水の販売も行われています)。
  • 携帯電話電波: 三伏峠小屋公式案内によると、周辺ではdocomoが繋がりやすく、auは稀に繋がる場所があるとされています。

2. 塩見小屋(塩見岳西峰直下北西側)

権右衛門山を越え、天狗岩の手前のハイマツ帯の尾根上に建つ山小屋です(テント場なし)。宿泊は完全予約制となっているため、2026年シーズンの営業期間・予約方法・料金については入山前に公式案内で確認してください。


見どころ

1. 日本で最も標高の高い峠「三伏峠」のお花畑と烏帽子岳

標高2,580mの三伏峠は日本で最も標高の高い峠とされ、三伏峠小屋のすぐ先には360度の展望が広がるお花畑があり、正面にどっしりと構える塩見岳を望むことができます。また、三伏峠から南の烏帽子岳(標高2,726m)・小河内岳(標高2,802m、片道2〜3時間)へ向かう稜線も、富士山や塩見岳、荒川三山を一望できる展望コースとして親しまれています。

2. 塩見岳(西峰・東峰)山頂からの南アルプス大パノラマ

標高3,052mの塩見岳東峰および西峰(3,047m)からは、北に仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳・北岳・間ノ岳の南アルプス北部群、東に富士山、南に荒川三山(悪沢岳・中岳・前岳)や赤石岳・聖岳、西に伊那谷を挟んで中央アルプス(空木岳・木曽駒ヶ岳)や御嶽山まで見渡すことができます。


注意点と安全登山のポイント

1. 核心部「天狗岩」の岩場と落石への警戒

塩見小屋から塩見岳西峰の間にある「天狗岩」周辺は、急峻な岩場と不安定なガレ場が続く最大の難所です。三伏峠小屋公式でも案内されている通り、落石が発生しやすい箇所のためヘルメットを着用し、万が一落石が発生した際は大声で周囲の登山者に知らせるなど慎重に通過してください。

2. 南アルプス登山者協力金と登山計画書の提出

伊那市・大鹿村・飯田市等で構成される「南アルプス(伊那谷エリア)山岳環境保全連絡協議会(南アルプスまもり隊)」では、登山道の維持管理や高山植物保護のため、1人500円以上の「南アルプス登山者協力金」(専用募金箱およびPayPayによるQR決済対応)への協力を呼びかけています。また、鳥倉登山口には登山計画書の記入台・届出箱が設置されているため、入山前に必ず登山計画書を提出してください。


参考リンク

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執筆・確認

山日記編集部

実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。

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