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登山の服装(レイヤリング)完全ガイド|季節・用途別の重ね着を徹底解説

写真:Sujitkun Khantayana, Wikimedia Commons(CC0)

登山の服装(レイヤリング)完全ガイド|季節・用途別の重ね着を徹底解説

登山の服装の基本「レイヤリング(重ね着)」を、モンベル、長野県「登山Safety Book」などの情報で整理。アウター・ミドル・ベースの役割、綿を避ける理由、ソフトシェルとウインドシェル、季節ごとの考え方、脱ぎ着のコツを解説します。

目次

  1. レイヤリングの基本:3つの層
  2. なぜ重ね着が必要か:低体温症
  3. ベースレイヤー(肌側)
  4. 綿(コットン)は避ける
  5. ミドルレイヤー(中間層)
  6. アウターレイヤー(外側)
  7. ウインドシェルとソフトシェル
  8. 季節ごとの考え方
  9. 低山(山旅旅)
  10. 秋山(モンベル)
  11. 冬山
  12. 小物と備え
  13. 脱ぎ着のコツ
  14. まとめ
  15. 参考リンク
  16. 関連記事

この記事は2026年10月11日に、モンベル、北海道(低体温症)、山旅旅(山と溪谷社系)、長野県「登山Safety Book」、クラブツーリズムの公開情報をもとに書き直しました。旧版にあった特定の商品名・価格帯・フィルパワーなどの数値、素材の細かい断定(繊維の太さ、生地の重さなど)、季節別の細かい装備表は、出典を確認できなかったため削除しています。

「登山の服装って何を着ればいいの?」という疑問に、まず知っておきたいのがレイヤリング(重ね着)です。

結論

  1. 登山のウエアは、アウター・ミドル・ベースの3つの層に分けて考えます(モンベル)。
  2. 天候や運動量に応じて、こまめに脱ぎ着します。気温は、標高が100m上がるごとに約0.6℃下がるといわれます(モンベル)。
  3. コットンのTシャツやジーンズは乾きにくく、登山には向きません(モンベル)。
  4. 雨具は、天気がよくても上下セットで携行します(モンベル「秋山装備基本ガイド」)。
アウターレイヤー、ミドルレイヤー、ベースレイヤーの役割と、基本の考え方、避けたいものをまとめた図
レイヤリングの3つの層。作成:山日記(出典:モンベル、長野県)

レイヤリングの基本:3つの層

モンベルは、ウエアの構成を「アウターレイヤー」「ミドルレイヤー」「ベースレイヤー」の3層の重ね着とすることをレイヤリングと呼び、天候や運動量に応じて脱ぎ着することで、衣服内の気候を快適に保てると説明しています。

登山ウェアのレイヤリングをベース・ミッド・アウターの3層で説明するイラスト
3層に分けて考えると、役割ごとにウェアを選びやすくなります。作成:山日記
層 役割(モンベル)
アウターレイヤー 雨・風・雪などから体を守る(防水・防風)
ミドルレイヤー 保温性を確保しながら、ウエア内をドライに保つ(保温・通気)。行動中に着る「行動着」と、休憩中や気温が低いときに羽織る「保温着」がある
ベースレイヤー 汗を素早く吸水・拡散して肌をドライに保ち、汗冷えを防ぐ(吸汗・速乾)

なぜ重ね着が必要か:低体温症

北海道は、2009年の夏に大雪山系トムラウシ山で8名が亡くなった遭難事故の主な原因は低体温症だったと説明しています。低体温症は、深部体温が35度以下に下がった状態で、「体温が奪われること」と「体の熱が作れないこと」が重なると起こります。標高や季節に関係なく、低い山や真夏でも起こりうるとされています。

北海道は、体温が奪われるのを防ぐ方法として、次の2点を挙げています。

  • 濡れることから守る(レインウェアを着る、雨や汗で濡れた衣服は着替える)
  • 風を防ぐ(風が強くなったときはレインウェアなどを着る)

体の熱を作るためには、炭水化物をこまめに摂ること、しっかり動くことも大切です。天気や体調が悪いときは登山をせず、途中で天候が悪化しそうなときは、引き返すか留まるかの判断を早めにするよう呼びかけています。

低体温症を防ぐための体温を奪われない工夫・熱を作る工夫・リスク回避の判断をまとめた図
低体温症を防ぐ要点。作成:山日記(出典:北海道、モンベル、長野県)

ベースレイヤー(肌側)

肌に一番近い層です。汗を素早く吸水・拡散し、肌を常にドライに保って汗冷えを防ぎます(モンベル)。

ベースレイヤーのメリノウールと化学繊維の違いを比較した図解
ベースレイヤーは素材ごとに特徴が異なります。購入時はメーカーの商品説明で確認してください。作成:山日記

綿(コットン)は避ける

モンベルは、汗や雨で体を濡らすことは、不快なだけでなく、冷えや寒さを引き起こし、低体温症のリスクを高めるとしています。コットンのTシャツやジーンズは乾きにくく、登山には向いていません。吸水性・速乾性に優れ、動きやすいようにストレッチ性を備えた素材を選ぶよう案内しています。

長野県の「登山Safety Book」(信州の山を安全に楽しく登ろう)も、吸湿速乾性の素材の上衣と、動きやすく伸縮性のあるパンツを選び、綿素材の下着は避けるよう案内しています。クラブツーリズムのスタッフブログは、肌に直接着る肌着は、ポリエステルなどの化学繊維を選び、綿製品は選ばないよう呼びかけています。

メリノウールなどの素材ごとの違いは、旧版にあった数値や評価の出典を確認できなかったため、ここでは書きません。購入時は、各メーカーの商品説明で確認してください。

ミドルレイヤー(中間層)

保温性を調整する層です。モンベルの「秋山装備基本ガイド」は、汗をかいても素早く乾く素材で、動きやすいウエアが適していると説明しています。暑くなったら首元を開けて温度調整ができるよう、ボタン付きのシャツやジップシャツを勧めています。「暑いな」「寒いな」と思ったらすぐに脱いだり重ね着したりして、発汗や汗冷えを抑えます。

また、休憩時は予想以上に冷え込むため、ダウンジャケットなどの保温材入りの衣類を携行するよう勧めています(モンベル「レイヤリングシステム」)。

アウターレイヤー(外側)

雨・風・雪から体を守る層です。雨具は、上下セパレートタイプで、防水透湿性などの機能を用途に応じて選びます。天気がよい日でも、レインウェアは上下セットで携行するよう案内されています(モンベル)。詳しくは、登山レインウェアの選び方完全ガイドをご覧ください。

ウインドシェルとソフトシェル

モンベルの説明では、次のとおりです。

  • ウインドシェル:防風性に優れ、晴天時の稜線などで活躍します。
  • ソフトシェル:防風性と保温性を備え、ストレッチ性にも優れます。アウターにも中間着にも使えます。はっ水性はありますが「防水性」はないため、荒天に備えて、完全防水のレインウェアなども携行する必要があります。

季節ごとの考え方

細かい装備表は、山域・標高・天気によって変わるため、ここでは公開情報で確認できた考え方だけを紹介します。

低山(山旅旅)

吸水拡散性のあるベースレイヤー、着脱が簡単で、寒くなったら羽織れるミドルレイヤー、軽量でコンパクトなアウターレイヤー(ウインドシェルなど)の組み合わせが、低山登山ではおすすめと紹介されています。低山でも雨が降る可能性があるため、軽量なレインウェアを携帯します。

秋山(モンベル)

速乾性のあるアンダーウエア、通気性のあるミドルレイヤー、ソフトシェル、休憩時に羽織るダウンなどを組み合わせます。長野県は、秋山は夏山と違い、昼間は暖かくても朝晩は氷点下になることがあり、高山では雨が雪に変わることも珍しくないとして、天気予報の確認と、荒天時の中止・撤退の判断を呼びかけています。風速が1m上がると、体感温度は1℃下がります(長野県)。

冬山

冬山は、積雪や凍結があり、雪崩や低体温症などの危険があります。長野県の「登山Safety Book(冬山情報)」などで、山域ごとの注意を確認してください。経験が少ない場合は、経験者と同行してください。

小物と備え

  • 長野県は、防寒衣類を、登る山の標高と季節に応じて携行すること、悪天候で濡れた場合に備えて、着替えを携行すること、防寒着と着替えは、防水性のあるザックやビニール袋に入れて、濡れを防ぐことを案内しています。
  • 日帰り登山でも、ヘッドランプ、地図、コンパス、雨具、十分な水を携行します。
  • 帽子、手袋、ネックゲイターなどの小物は、季節と風に合わせて用意します。

脱ぎ着のコツ

  • 暑いと感じたら、汗をかく前に、1枚脱ぐ(モンベル:すぐに脱いだり重ね着したりして、発汗や汗冷えを抑える)
  • 休憩では、冷える前に保温着を羽織る
  • 雨が降り出したら、体が濡れる前にレインウェアを着る(長野県のガイドライン:雨のときは、体が濡れないよう早めに雨具を着る)

まとめ

レイヤリングの基本は、アウター・ミドル・ベースの3層を、天候と運動量に合わせて脱ぎ着することです。コットンは避け、吸汗速乾の素材を肌側にして、雨具と保温着を、天気がよい日でも携行してください。まず、登山用速乾性インナーと登山レインウェアを揃えると、始めやすくなります。


参考リンク

登山装備の選び方については他の記事もあわせてご覧ください。

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最終更新: 2026年10月12日 23:42

執筆・確認

山日記編集部

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